弁護士による法律用語の解説(刑事編)

法律用語には、まぎらわしいものや、非常にわかりにくいものが数多くあります。
しかも、法律上の言葉と、社会一般で使われている言葉が違っている場合もあるのでヤッカイです。
そこで、紛らわしい法律用語についていくつか解説したいと思います。
92fb1aa9ac6a380fc88a98747c89c5d9_m1 「被告」と「被告人」
まず、「被告」と「被告人」です。
民事裁判では、訴えた人のことを「原告(げんこく)」、訴えられた人を「被告(ひこく)」と呼びます。
これに対して刑事裁判では、起訴された人のことを「被告人(ひこくにん)」といいます。

ところがテレビや新聞などのマスコミは「被告人」のことを「○○被告」と呼ぶことが多いため、民事裁判で「被告」と呼ばれて腹を立ててしまう方もおります。
しかし、「被告」は民事裁判での言葉で、被告人とは全く別物です。
ご理解いただければと思います。

 

2 刑事事件での呼び名の変化
さて、次に刑事事件で逮捕された人の呼ばれ方の変化について説明します。

警察や検察といった捜査機関に、「犯罪があった」という情報が入りますと、捜査がはじまります。
このとき捜査機関に、「犯罪を犯した者」と疑いを掛けられた人のことを「被疑者」といいます。
※逮捕されていなくても、捜査機関が疑いを抱いた時点で、法律上は「被疑者」になります。

捜査は内密に行われるものなので、多くの場合逮捕の時点になって初めて事が公にされます。
そのため、マスコミでは「逮捕された被疑者」のことを「容疑者」と呼ぶことが多いようです。

逮捕・勾留されている間、つまり被疑者の間は、ほとんどの場合、警察署にある「留置場」に収容されます。

捜査が進み、検察官に起訴されますと、「被告人」と呼ばれます。
起訴されてしばらくすると、被告人は、留置場から拘置所に移されます。
※移される時期は、拘置所の混雑状況によります。

最終的に有罪の判決を受け、執行猶予のつかない「実刑判決」を受けますと、「刑務所」に入れられます。

以上を表に整理すると、このようになります。

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3 まとめ
ごくたまに被告人のことを「被告」と呼ぶ裁判官もいます。
「分かりやすくするため」だそうです。

お分かりいただけましたでしょうか?
疑問をお持ちの法律用語がありましたら、コメントをお寄せください。


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 弁護士になる前、10年ほど不動産賃貸の会社を経営していました。  不動産・建築請負・相続問題については、法律的な視点だけでなく、経営的な視点にも配慮した実践的なアドバイスを心掛けています。  最近はインターネット問題にも力を入れております!

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