正義感に基づいた書込

21731ad65f5a1c5459f56a17e58eb544_s【神戸地判平成21年2月26日】

Zさんは、ネット掲示板に次のような書込をしました。

〉マルチ方式で四年後に上場を目指し
〉いまは会員と出資者を募集してるそう。
あっら~~
いよいよここじゃなくて、悪マニさんトコのネタになるのか……(遠い目)。
京都大の学歴を自慢したってやることがマルチじゃなあ……。まあ、あの自費出版批判本をみた限り、ダウンの人々が法律を遵守したまともな宣伝をすることなんざ期待できないわけだが。

これだけでは、何のことを言っているのか、サッパリ分かりませんね。
ところが裁判所は、この書込の前後の文章や、その掲示板の読者の知識からすると、この書込は名誉を毀損するものだと判断しました。

この事件は、次のような経緯で起こりました。

まずA社は、「おいしい水に変える!」という広告で、浄水器でマルチ商法的に販売していました。
ところが公正取引委員会から「広告の裏付けとなる根拠がない」として排除命令を受け、その浄水器は販売できなくなっていました。
Zさんは、このような状況で、上記のような書込をしたというわけです。

最終的には「真実性の抗弁」が成立するとして、Zさんは損害賠償責任を負わないことにはなりました。
しかし、真実性の抗弁は、書き込みをしたZさん側で証明しなくてはなりませんでしたし、判決までには1年前後の月日がかかっています。

たとえ正義感に基づく書込、しかもわずか4行の書込であっても、弁護士を雇い、1年前後の時間を要することになってしまいます。
正義感に基づく書込でも名誉毀損が成立する可能性があることを、お忘れなきようご注意ください。


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